私は男性ですので、鉄分摂取を特別に意識することはなかったのですが、斎藤一人さんの動画音声で 「昔の人は、今よりも食べ物が豊富ではなかったにも関わらず、長い距離を歩くなど、丈夫で元気に過ごせていたのは、鉄分と自然塩の摂取が十分だったから」 という話を聞き、鉄分の重要性を認識するようになりました。
一人さんはうつ病の原因は栄養不足とおっしゃっていますが、その中で鉄分が大事な働きをしていることを、皆さんご存じでしょうか?
うつと鉄分
「うつ」と栄養という観点で大変参考になるのが、心療内科医・藤川徳美さんの著書です。
藤川さんの本には、うつ症状のある女性はフェリチン値が低いとあります。フェリチン値というのは、 体内の貯蔵鉄量を図る目安の数値で、著書には、鉄分の摂取による症状改善の事例が多く紹介されています。
特に、月経の始まる十代から閉経までの期間は、ほとんどの女性が鉄分不足に陥っており、この年代では献血すると鉄分回復に半年はかかるという報告もあるそうです。また、閉経後から女性が元気になるのは、フェリチン値の改善が関わっているという話もあり、鉄分摂取の重要性を説いています。
鉄分の摂取方法
鉄分摂取には、サプリメントが一番手軽です。藤川さんの著書では、日本で主流のヘム鉄ではなく、吸収率が高く、胃に優しいキレート鉄が推奨されています。
もちろん斎藤一人さんの「パニウツ元気」というサプリメントにも鉄分が配合されています。
また、鉄分というとレバーなどの赤肉、ひじきの煮物などが思い浮かびますが、一人さんによると、昔の人が鉄分不足に陥らなかったのは、鉄器を使ってご飯を炊いたり、水を沸かしたりしていたからだそうです。実際に「鉄釜で煮沸したひじきの鉄分は100gあたり58.2gで、ステンレスだと6.2g」という報告がありますから、驚きの差ですよね。
サプリメントに抵抗のある方や、ご家族全員の鉄分不足を防ぎたい方は、 普段の料理で使用できる鉄玉子や鉄フライパンの活用が良いと思います。
鉄の過剰摂取
鉄分摂取と聞くと過剰摂取は大丈夫なの?という心配をされる方が多いと思います。
藤川さんの著書では、 過剰摂取になるのは鉄剤注射など直接血管内に入るケースで、 サプリメントなどの経口摂取では鉄過剰症にならないシステムが体に備わっていて危険性はないと書かれています。(ただし、閉経後の女性や多くの男性はサプリでの積極摂取は必要ないとしています。)
また、 多くの国では、鉄強化された食品による貧血予防への対策が実施されています。日本の女性の貧血率が諸外国と比較して圧倒的に高いとも言われており、過剰摂取より先に不足を心配した方が良さそうです。
世界で行なわれている鉄添加 | |
小麦粉 | 米国、英国、カナダ、トルコ、タイ、スリランカ、中南米22カ国 |
精製糖 | グアテマラ |
とうもろこし粉 | ベネズエラ、メキシコ |
鉄タブ、シロップ | ブラジル |
塩 | モロッコ |
米 | フィリピン |
ナム、チャパチ | パキスタン、ネパール |
醤油 | 中国 |
ナンプラー(魚醤) | ベトナム |
鉄分を意識して取りたい人
月経の始まる十代から閉経までの期間の女性はもちろんですが、男性でも、激しいトレーニングをしているアスリートや、食生活が乱れがちな一人暮らしの方、マクロビオティックなど動物性たんぱく質摂取の機会がない食生活の方、高山病になりやすい方は鉄不足の可能性があります。
また、 藤川さんの著書では重度のアトピーを鉄分摂取で改善した事例も紹介されています。 妊娠中の母親の栄養不足によりアトピーになるという報告もありますので、アトピーの方も鉄分不足を疑ってみる価値があると思います。
フェリチン値の目安
鉄分不足かもと感じた方は、実際にフェリチン値を計測して、確認してみましょう。 藤川さんの心療内科での目標値は100ng/ml で、男性では50 ng/ml 以下、女性では 10ng/ml 以下を鉄不足と判断しているそうです。しっかりとした目安があるのは、モチベーションにもなってありがたいですね。
鉄分を見直そう
地球上に存在する鉄の量は32~40%で、すべての元素の中で最も多いとされています。
身の回りに溢れているため注目されにくい元素ですが、地球は、実は鉄の惑星であり、生物にとっても欠くことのできない成分です。
ぜひ鉄分にも注目して、元気な身体を手に入れましょう。
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